2015年7月14日火曜日

だいとう地域塾 路上観察講座「デザインマンホールをめぐる冒険」(全3回)

6月6・10・20日の3回連続で、生涯学習センターアクロスとの共催事業、「路上観察講座・デザインマンホールをめぐる冒険」を開催しました。(※詳細は以下)


【第1回目】6月6日(土)14:00~ 場所:アクロス4階・特別会議室
池上修さんの講演『デザインマンホールがなぜそんなに魅力があるのか?』

第1回目は、『デザインマンホール100選~阿寒から波照間島へ旅歩き』の著者・池上修さんにデザインマンホールの採集の魅力について語っていただきました。 
 
 
そもそも、マンホールの蓋に地元の祭りや歴史、花や昆虫、山や海などのデザインが施されているのは、世界にもあまり例のない日本ならではの文化だそうです。 
 
 
池上さんは、ご夫婦で12年の歳月をかけて、北海道・阿寒から沖縄・波照間島まで日本各地を取材し、採集したご当地デザインマンホールの数は、なんと3千種類。その取材距離は8万キロにも及ぶとのこと!(たしか地球一周がだいたい4万キロだったような…汗) 
 

上記の画像は、池上ご夫妻が読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』(2014年放送)に日本全国を旅するマンホール大好き夫婦として取材を受けた時のもの。

街場に出て、ふとしたきっかけではじまったマンホール採集もトコトンつきつめていけば、それが価値と
なる。マンホールだけにかぎらず、路上観察とは、街場のなにげない風景のなかから、いろんな発見をして、そこからアート(芸術)を切り取ることなんだなあ、と考えさせられる講演でした。



【第2回目】6月11日(水)13:30~ 場所:鴻池水みらいセンター

第2回目は、池上ご夫妻と一緒に、寝屋川流域下水道発祥の地、鴻池水みらいセンターの見学に行きました。マンホールの蓋から探究心は、さらに奥へと進みます(笑)

水みらいセンターでは、職員の片木智生さんに下水道の歴史、仕組みなどを解説していただき、広大な施設内を巡って、実際に水処理がどのようになされているか、を目にすることができました。
 

 
そして、水みらいセンターにやってきたのには、もうひとつ別の理由がありました。そう、ここには、(下記画像)大阪府下の全自治体のマンホール蓋50種類が展示してあるんです。参加者の皆さんも各々に興味がある、ご当地マンホールを鑑賞でき、ご満悦の表情でした(笑) 最後は巨大なコンクリート下水管の前で記念撮影。
 

【第3回目・最終回】6月20日(水)14:00~ 場所:サーティホール2階・和室+末広公園ほか

最終回は、池上和子さんの講演『マンホールと旅』を開催。池上ご夫妻がマンホール採集をきっかけに全国を旅し、出会った地域の人々との出会い、風景、風土、文化など、色んなエピソードをまじえながら、お話していただきました。


講演後、サーティホール周辺を巡り、街中には下水道をはじめ、どんなマンホールが点在しているのか?を路上観察。

そして大トリは、クレパスと模造紙を使って、大東市のシンボリック・デザイン「のざきまいり」マンホールの拓本を行いました。拓本方法は簡単。子どものころによくやった十円玉のうえに紙を置き、エンピツでゴシゴシするアレです(笑) 直径・約60センチのマンホール蓋の拓本は額装したくなるほど美しく、参加者の皆さんも「採ったど~!」と言わんばかりでした。

 
今回、3回連続で開催された『路上観察講座・マンホールをめぐる冒険』。あらゆる角度からマンホールを観察してみました。普段あまり意識することのないマンホールも見方を変えてやれば、そこに造形美を見出すことができる。街場にくりだし、路上観察の未開拓地をさらに切り開きたいものですね。たくさんのご参加ありがとうございました。